IPアドレスとMACアドレスの違いは何?役割別の通信フローを図解で解説

IPアドレス

1_IPアドレスとMACアドレスの概要

1-1_IPアドレス

まず前提として、IPアドレスとはネットワーク上の住所を表しています。IPアドレスは、オクテットとよばれる単位で区切られており4つのオクテットで一つのIPアドレスを構成しています。

図解:IPアドレスをオクテット単位で分割し、それぞれを色付きの枠で示したビジュアル
図1:IPアドレスとは
IPアドレスについては下記記事で解説しています。

1-2_MACアドレス

対してMAC(Media Access Contorol) アドレスとは、NIC【=デバイスがネットワークに接続するための接続口】に割り当てられた固有の識別番号を指します。

図解:ネットワーク接続の窓口となるNICと、その各NICに固有に割り当てられる48ビットのMACアドレスの関係を示すイメージ図

2_役割の違い

バグ太郎
バグ太郎

パソコンとかには、IPアドレスやMACアドレスなどのデバイスの住所のようなものが2種類ありますけど、なぜ似たようなものが存在するのですか?

C-3PU
C-3PU

IPアドレスもMACアドレスも、通信を相手方に届けるために使用されるという点では同じです。
ただし、使用される場面には違いがあり、①IPアドレスは、宛先に到達するためにどのルートを経由するのかがよいかを判断するのに使用されます(ルーティング)。
対して②MACアドレスは、データを運搬する上で実際に使用される宛先情報にになり、目的地にたどり着くために次どこに行ったらいいかの情報とも言えます。

IPアドレス

宛先に到達するための論理的な経路選択(=ルーティング)に使用される。

②MACアドレス

データを運ぶ上で、実際に使用される宛先情報(フレーム転送) 
=目的地にたどり着くために次どこに行ったらいいかを示している

バグ太郎
バグ太郎

正直・・・違いについてまだイメージが湧きません・・・

C-3PU
C-3PU

なるほど・・・確かにここは皆さん結構イメージが湧かない部分かと思いますので、若干実態とずれるかもしれませんが、電車で例えてみると分かりやすいかもしれません。

2-1_電車の例で考えてみる – 前提

下記イメージ図の前提を以下とします
(1) A駅からE駅に行くには、①B駅&C駅を経由するルートと②D駅を経由するルートの2種類が存在
(2) 駅名と対応する駅番号をそれぞれ、IPアドレスとMACアドレスに見立てて考える

電車の例で見るIPアドレスとMACアドレスの利用シーンの違い。IPアドレス(駅名)でA駅からE駅へのルートを決め、MACアドレス(駅番号)でB駅→C駅→E駅などの各停車駅を順次指定して運行する流れを示す図解

2-2_電車の例で考えてみる – 駅名(IPアドレス)の利用シーン

電車の例で見るIPアドレスとMACアドレスの利用シーンの違い。IPアドレス(駅名)でA駅からE駅へのルートを決め、MACアドレス(駅番号)でB駅→C駅→E駅などの各停車駅を順次指定して運行する流れを示す図解

2-3_電車の例で考えてみる – 駅番号(MACアドレス)の利用シーン

駅名(IPアドレス)を元に、どのルートで行くかは決まりましたが、実際に目的地に行くには電車が途中停車する駅含めて、順々に運行する必要があります。

電車の例で見るIPアドレスとMACアドレスの利用シーンの違い。IPアドレス(駅名)でA駅からE駅へのルートを決め、MACアドレス(駅番号)でB駅→C駅→E駅などの各停車駅を順次指定して運行する流れを示す図解
バグ太郎
バグ太郎

なんとなくイメージは湧きましたが・・・電車って駅番号をセットして動いているのですか?

C-3PU
C-3PU

すいません・・・これはイメージしやすいよう設定を作っています。実際の電車が動く仕組みは詳しい方に聞いてみてください。

バグ太郎
バグ太郎

あれ?図を見ると駅番号(MACアドレス)は目的地にたどり着くために次々と変わっていますが、これはイメージのための設定ですか?

C-3PU
C-3PU

いえ、これは実際の通信でも同じです。とある相手方と通信を取る際、宛先IPアドレスは基本変わりませんが、目的地にたどり着くまでに様々な経由地をたどっていく必要があるので、次どこに通信を転送したらよいかの判断材料となるMACアドレスは、経由地を通過したら、次の経由地のMACアドレスに付け替えられます。

バグ太郎
バグ太郎

なるほど・・・なんとなくIPアドレスとMACアドレスを理解した気になっていましたが、利用シーンをイメージした方が整理しやすいですね・・・

コメント

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